

2014年のワインとは「2014年に収穫されたブドウを使用してつくられたワイン」を指します。当ページでは世界のワイン産地における2014年当時の気候やブドウの生育状況、ワインの初期評価についてご紹介いたします。
なお、ワインは瓶内でも熟成が進み、時間とともに味わいが変化します。お飲みになるタイミングもお客様それぞれで異なりますので、全てのワインがこの評価に当てはまる訳ではございません。あくまで参考として捉えていただければ幸いでございます。
| ボルドー | 赤ワイン:★★★★★ 優良な年 白ワイン:★★★★★ 優良な年 貴腐ワイン:★★★★★ 優良な年 |
| 【ボルドーワイン委員会による評価】 最初の8ヶ月間は不安定な天候により、生産者たちは休息をとることができませんでしたが、9月は天候に恵まれ、結果的に素晴らしい年になったと言えます。 赤ワインは色鮮やかでフルーティー、エレガント、美しい構成と凝縮感を備えています。タンニンは繊細で滑らかです。まさにボルドーらしいヴィンテージです。ワインは素晴らしい成長を見せてくれるでしょう。白ワインは花と柑橘系の香りがあり、ボリューム感と適度な酸味のバランスが素晴らしく、フレッシュさも兼ね備えています。貴腐ワインは果実味と上品な香り、そして糖度と酸度のバランスが優れています。 【ワイン専門誌 デキャンタ誌による評価】 特にメドック地区のサンジュリアン産、ポイヤック産、サンテステフ産のワインは素晴らしいです。これらの3つの生産地域は、晩秋の素晴らしい天候に恵まれ、特に8月と10月の雨の影響が少なかったことが大きな要因です。しかしながら、ファーストワインとセカンドワインの間には明らかな違いがあり、ブドウの選別が慎重に行われたことが伺えます。 【教育機関 ワインスカラーギルドによる評価】 3月までは気温が暖かく、降雨量も多く、萌芽は平年より2週間早まりました。4月は乾燥した暖かい日が多かった一方で、5月は涼しく湿った日が多く、ブドウの開花期間が長くなりました。6月は暑い日があったものの、7月~8月は涼しい日が多く、ようやく8月末に暑い日が増え、その後10月末まで好天が続きました。ソーテルヌでは天候不良により病害が発生した区画もありましたが、貴腐菌が10月上旬にようやく発生し、時間をかけて何度も試行を繰り返しながら、完璧な状態で収穫することができました。 赤ワイン用のブドウ品種も最適な成熟度で収穫することができましたが、ワインの品質は左岸(メドック産など)よりも右岸(サンテミリオン産など)の方が品質にばらつきが見られるようです。白ワインは素晴らしいフレッシュさと鮮明さを備えています。貴腐ワインは力強さとフレッシュさを兼ね備えた魅力的なワインが生まれました。 | |
| ブルゴーニュ | 赤ワイン:★★★★★ 優良な年 白ワイン:★★★★★ 傑出した年 シャブリ:★★★★★ 傑出した年 ボジョレー:★★★★★ 優良な年 |
| 【ブルゴーニュワイン委員会による評価】 2014年の春は暖かく乾燥した天候の恩恵を受けましたが、一部の地域では、特定の花が実を結ばない「シャッター現象」が発生し、収穫に影響が出ました。また6月28日には激しい雹が降り、コート・ド・ボーヌ地区などで甚大な被害が発生しました。夏は日照時間が少なく、雨が多い涼しい天候が多かったですが、8月末にブドウの成熟が徐々に進み始めました。そして9月初旬から理想的な天候の日が続き、成熟が一気に進んでいきました。9月中旬から収穫が始まり、大半のブドウは完熟し、健全で香りも豊かでした。ただし他のワイン産地(アルザスやシャンパーニュ)で発生した「オウトウショウジョウバエ」による酸腐病が、ブルゴーニュ地方でも数か所で局所的に発生しました。発生した区画ではブドウの選別が厳重に行ったことで対処しました。 赤ワインは濃い色合いで、フルーティーな香り、口に含むと凝縮感があり、滑らかで心地よいタンニンと新鮮な果実の美しい香りが感じられます。素晴らしい洗練性があり、熟成により偉大なワインになることを示唆しています。 白ワインは素晴らしい年になりました。9月の太陽のおかげでブドウは最適な状態に熟し、ワインは完璧なバランスを示しています。この2015年の白ワインは優れた保存性を約束します。 クレマン・ド・ブルゴーニュ(スパークリングワイン)用に収穫されたブドウは、活気に必要な比較的高いレベルの酸味を示しました。特にアリゴテ種の収量が良好で、高まる需要にも対応できるでしょう。 | |
| 【ブルゴーニュワイン委員会による評価(シャブリ地区)】 2014年は、やや混沌とした季節が続いた複雑な年であったにもかかわらず、ブルゴーニュの白ワインにとって素晴らしい年であり、彫刻された正確な特徴を備え、良好な保存性を予感させます。 ブルゴーニュ地方のワイン生産地にとって、この最新のヴィンテージは品質と量の両方において非常に有望な見通しです。そして、ワインメーカーたちは、今年は予測不可能な状況が続き、複雑な年だったという点で一致しています。 春は夏のような暑さで、天候は暑かった。実際、シーズン後半には風もなく、暑さで早めに植えた区画のいくつかで開花が始まってしまい、主にセレイン川の右岸で収穫の一部が失われるほどだった。 その後、夏は秋のような、どんよりと曇り空で湿気が多く、ワイン醸造家にとっては不安な季節となりました。しかし、9月は「ワインを造る月」という評判通り、その役割を存分に果たし、暑く乾燥した天候をもたらしました。実際、130年間で最も暑い9月となりました。 収穫のリズムは異例でした。収穫者たちは剪定ばさみを手に取り、また置き、そしてまた持ち上げるという、まさに「ストップ・スタート」としか言いようがありません。素晴らしい天候のおかげで、チームはブドウの成熟のペースに合わせて作業を進めることができ、房の状態が悪化する心配もありませんでした。今年は特に素晴らしい状態でした。実が太らず、むしろ凝縮する傾向にあったため、雨が降ることを願う者もいました。 剪定ばさみの最初の音は9月11日に鳴り響きましたが、ほとんどの作業員が本格的に作業に取り掛かったのは9月15日の週でした。中には、収穫開始を10月まで待つ人もいました。忍耐が求められ、生産者は酸味が自然に減るのを待たなければなりませんでした。このヴィンテージの最初のフィードバックは非常に有望でした。収穫量は軌道に戻りましたが、6月の猛暑により花が実らない「クールーア」が発生し、期待していたほどには達していないケースもありました。しかし、全体としては、2013年のヴィンテージが生産量の少なさに見舞われたため、ワイン生産者は安堵しました。ワインの在庫不足のため、ここ数か月間、一部の市場では供給が滞っています。2014年のヴィンテージでは、再びコントロールを取り戻せることを願っています。『これからのワインは、フレッシュさ、緊張感、そして良質な天然糖分を備え、バランスの取れた味わいが期待できます。アルコール発酵とマロラクティック発酵は順調に進みました。ワインは率直な香りで、シャブリワインの純粋さを表現しています。熟成させることで、現在見られる緊張感をいくらか吸収し、典型的なシャブリのヴィンテージとなるでしょう。総じて、2014年はブルゴーニュの白ワインにとって素晴らしいヴィンテージとなりそうです。彫刻的で緻密な個性は、高い熟成ポテンシャルを示唆しています。』 | |
| 【ボジョレーワイン委員会による評価(ボジョレー地区)】 このヴィンテージとしては、果実味とタンニンが素晴らしくしっかりとしたバランスで調和しています。きらめく色合い。チェリーとモレロチェリー(クラフティに使われるチェリー)の華やかな香りが広がり、チェリーが醸し出す魅惑的なフルーティーさが広がります。心地よいエネルギーに満ちた、生き生きとしたシルキーなタンニンに、ブラックカラントとガリゲットストロベリーの風味が加わります。素晴らしいクラシックワインとして、美しいバランスが保たれています。 | |
| アルザス | ★★★★★ 平均的な年 |
| 【アルザスワイン委員会による評価】 冬は比較的暖かく乾燥しており、春の高い気温が萌芽と開花を促進しました。このため早熟なヴィンテージになることを予想することができました。6月末はいくつかの区画で水不足に悩まされ、それまで早く進んでいたブドウの生育がその速度を落とします。そして夏、特に8月は全体的に涼しい気候になりました。そして9月の高い湿度と暖かい気温が、果実を好む「オウトウショウジョウバエ」を発生させてしまいます。このハエはゲヴュルツトラミネール種、ピノ・ノワール種、ミュスカ種、そして一部のピノ・グリ種などの赤ワインのブドウ品種を中心に被害を与えました。 アルザスワイン地域専門家委員会(CRINAO)は成熟度チェックの結果、2014年の収穫日を次のように決定しました。 AOCクレマン・ダルザス(※1)は9月3日。 AOCアルザスは全てのブドウ品種で9月15日。 AOCアルザス・グラン・クリュは9月15日(一部の地方自治体から要請された例外を除く)。 ヴァンダンジュ・タルディヴ(※2)およびセレクション・ド・グラン・ノーブル(※3)は9月30日。 (※1)アルザスワインの生産量の4分の1を占めるスパークリングワイン。シャンパーニュと同様の製法で生産。 (※2)遅摘みのブドウを使用してつくられる甘口ワイン。 (※3)貴腐菌が付着して干しぶどうのような状態になってから、手摘みで収穫したブドウを使用してつくられる甘口ワイン。 生産者にとって、細心の注意が必要となる収穫でした。オウトウショウジョウバエによる被害を抑えるため、畑で非常に厳しいブドウの選別作業を行い、素早く丁寧な圧搾と清澄化の後、すぐさま発酵へと移りました。10月に例外的な晴天を迎えましたが、衛生状態の変化が生産に大きな影響を与えるヴァンダンジュ・タルディヴおよびセレクション・ド・グラン・ノーブルに関しては、比較的厳しい収穫でした。収穫量は前年の2013年の2倍以上である7,220ヘクトリットルでしたが、それでも平均収穫量を大きく下回りました。 アルザスにおける2014年の全ての品種を合わせた収穫量は、前年の2013年の+2,3%、1,011,897ヘクトリットルでしたが、過去5年の平均収穫量と比較すると5.2%減になりました。 ワインは全体的に厚みと豊満さに欠けるものの、非常に爽やかなものに仕上がっています。クレマン・ダルザス、そしてリースリング種とシルヴァネール種がのワインが、この特殊なヴィンテージの勝者と言えるでしょう。ゲヴュルツトラミネール種、ピノ・ノワール種、ピノ・グリ種の質は畑で行われた選別作業に左右されています。しかしいずれの品種も非常に強いフローラル系の香りを備えており、特にゲヴュルツトラミネールに至ってはスパイシーなアロマを感じさせてくれます。 | |
| シャンパーニュ | ★★★★★ 優良な年 |
| 【シャンパーニュ専門家による評価】 2014年は天候の変動が激しい年でした。冬は降雨が多く、春は暖かく乾燥した日が続きました。6月下旬には小規模な熱波が訪れたものの、残りの夏は湿度が高い日が続きました。9月は暑い晴天の日が続き、問題なく収穫を行うことができました。この2014年の最大の問題は、「オウトウショウジョウバエ」というコバエによる酸腐病でした。この病害により注意深い選果作業が必要となりました。結果はまちまちです。特にヴァレ・ド・ラ・マルヌ産のピノ・ムニエ種は厳しい年になりました。降雨量が多く、うどんこ病(カビの病気)と酸腐病の両方に悩まされました。2014年は平均潜在アルコール度数10.0%、総酸度8.3g/lで、数々の難題を抱えながらも、見た目もグラスに注いだ時の味わいも良好です。魅力的な果実味、美しく生き生きとした酸味、そして飲みやすさを兼ね備えた、素晴らしいシャンパーニュに仕上がっています。 | |
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