フランス東部のブルゴーニュ地方在住の日本人醸造家である仲田晃司氏がつくったヌーヴォーです。仲田氏は2019年1月8日放送のNHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」にて紹介されたこともあり、一躍有名になりました。仲田氏のブランドである「ルー・デュモン」のヌーヴォーは今年で15年目。畑は「Saint Verand」村近郊にあり、樹齢約70〜95年の計8の古樹単一区画群でつくられたブドウが使用されています。
◆仲田晃司氏による最新レポート◆
昨年から今年にかけての冬は平年並みでしたが、3月以降は不順な天候が続きました。4月8日から13日まで、気温がマイナス4〜8度となって霜害が起こり、収量減が決定的となりました。この影響で例年より3週間ほど遅い、6月15日に開花を迎えました。5月以降は低温で雨がちな天候が続きましたが、おかげでここ数年見られた水不足の問題はなく、ぶどうは健康に育っています。高台区画ゆえの開花時の昼夜の温度差によって、今年もクリュール(花ぶるい)が多く発生し、大部分のぶどうがミルランダージュ(非常に凝縮した小粒のぶどう)です。去る6月21日と22日にはボージョレ全域に雹が降り、収量がさらに減ることになりました。このように、今年は天候不順の影響を強く受けております。しかし、今年は収量は少なくなるものの、選果を一段と厳しくしますので、結果的にワインは相当凝縮した、濃厚な味わいになるのではないかと予想しております。7月の平均降雨量は4mm/日で、雨がちな天候が続きました。また、平均気温は13〜23℃と7月としては相当低めでした。8月9日頃からようやく晴天が続きましたが、たまに豪雨があり、8月平均としては7月と同じ4mm/日で推移しております。また、大部分のぶどうがミルランダージュ(非常に凝縮した小粒のぶどう)なのですが、粒の密集度が低いため風が良く通ります。そのような効果で、私の畑はカビ害を免れております。場所によってはカビ害によって葉がすっかり落ちてしまった可哀そうな畑をよく見かけるのですが、私の畑の葉は青々と生い茂っており、胸を張って安心してくださいとお伝えしたいと思います。